「蓮華寺池の花」2004.07.24

今年のこの暑さは異常だ。で、雨の降らなさも異常だ。
6月の終わりに大雨が降ったのが最後でそれから降っていない。
あまりに降らないから庭の木々たちが枯れ始めた。
でも、この暑さの中蓮華寺池の蓮の花は元気です。
今が一番咲いている時かな。
朝早く花が開くので、お昼前には少々元気がなくなってますが、綺麗に咲き誇っています。
このあと、8月の中頃までは綺麗に咲いているので、見るのをお勧めします。
蓮とは逆に夜になると開花するのが、烏瓜(からすうり)です。
これはなんとも可愛らしい可憐な花です。
でも、目立たないので見つけるのが大変です。
これも見るのにお勧めします。

「適正価格」2004.07.22 

ニュースを見ていて驚かされた。

生肉は鮮度が悪くなると、くすんだ色に変わってくる。
その色の変わった肉にある化学薬品を降りかけると、色が元の綺麗な赤色になってしまう。
この科学薬品の注意書きには、「食品には使用禁止」と書かれているのだが、ある生肉を販売しているお店では使っていたらしい。
で、この事についてインタビューされた人の大半は怒ってた。
僕も同じような気持ちになったが、それとは別の考え方もある。それは使った人は、「仕方なく使ったのではないか」
ということ。

大げさに言うと今の時代、安いと売れて、高いと売れないという流れが少なからずあると思う。
それが悪い訳ではない。
実際、僕の家族が飲む牛乳なんかは値引きしてあるものを買ってくるし、100円ショップもよく利用します。

僕が思うのは、全てのものに適正価格があり、その適正価格で商売が成り立っているのか、いないかが問題だと思う。

生肉を販売しているお店もこの適正価格で売れれば、色の変わった肉を捨てても商売として成り立っていたのではないのか。

適正価格だと売れないので安く売り、その分のマイナスを補うために、今まで捨てていた物も使わなくては商売にならなくなり、今回の事になってしまったのかもしれません。

どんな事情があったのかは分かりません。
でも、これからの時代もう少し食の安全性について、みんなで考えていく必要があると思います。

「一真、手を切る」2004.07.15
今日久しぶりに手を切った。
多分今年に入って初めてだったきがする。
切ったといっても血がにじみ出てきたくらいで、たいした事はなかったが、手を切るような仕事ではなかったのでショックだった。
手を切るときは、急いでいたり、疲れていたり、寝不足だったりそんな時なんです・・・。

今思い出すと修行中はよく手を切った。皮ごとそぎ落としたり、つめごと切りおとしたり、思い出しただけで痛くなる。
特にひどかったのは包丁を研いでいた時で、人差し指と中指を二本同時に切った時。
たまたま親方に見られていて、夜中に病院へ連れて行ってくれて二本で13針ほど縫った時はかなり痛かったです。
そんな事も今となっては良い思い出です。
手を切ってそんな懐かしい事を思い出した一日でした。

「久しぶりの鰯」2004.07.08

久ぶりに良い鰯を仕入れることが出来た。
鮮度、大きさ、脂の乗り方、本当に良い鰯でした。

最近は鰯をあまり見かけないし、食べてないなんて事をよく耳にします。
ちょっと前までは、魚屋さんに沢山並んでたのが今はあまり無い。
安い時は1匹10円なんかで売られてたのが、今は50円くらい。
まぁ他の魚に比べれば安いけど。
鰯は数十年単位で大量だったり、不漁だったりを繰り返すらしい。
今は数十年単位の不漁の時期みたいでそれなりにしか水揚げ量がないみたいですが、背の青い魚は体に良いとされてるし美味しいし、今が旬なので骨が気になるとか言う人も多いかと思いますが食べてみてください。

「休みの日には勉強会」2004.07.07
 
前にも書きましたが、僕はある勉強会に入れてもらってます。
その勉強会が今日横浜でありました。いつもは僕の親と同じかそれ以上の年齢の方々が中心になって勉強会をやっているのですが、今回は跡取りの方々の集まりということで30歳前後の人ばかりで集まりました。
まずは、「キリンビールの横浜工場」で工場内見学と試飲。
僕は車で行ったのでジュースを・・・じつはお酒が飲めません。
で、それから会食になりましたが、今回は初めて会うという人が多いので、勉強会というよりは親睦を深める会になり、まずはお互いのことを知るために自己紹介をしました。それから、今後の活動についてどうするかとか、第一回目の集まりだったのでコンナ感じで終わりましたが、これからが楽しみになりました。
会員の方がちらっばっているのいで、年間7〜8回位しか集まれませんが僕にとってはいい勉強をさせてもらってます。
ただ・・・タイトルに休みの日には勉強会とは書きましたが、正直に言うとここだけの話ですが「休みの日には休みたいな〜}って思ったりします・・・。

「夏の調理場は暑い」2004.07.06

夏の調理場は本当に暑い。夏は気温が高いうえに、煮物、焼き物、蒸し器などで火を使うからすぐに35度くらいにはなる。
冷蔵庫なども機械熱を発生させるので、火を使わなくても気温は上がってしまう。そのため、朝調理場に入った時にはすぐに換気扇のスイッチを入れたり、窓を開けたりします。
それでも、暑くなるとエアコンの登場。さすがに業務用のエアコンは凄い。結構広い調理場でかなり火を使ってもちゃんと効いてくる。

調理場にエアコンがあるのは訳がある。
もちろん僕らが暑いっていうのもあるけど・・・・その他に材料や冷蔵庫のためでもある。これから夏になり気温が上がれば調理場の中はもっと暑くなる。
聞いた話ではエアコンが無かった時は35度を超えたときがよくあったとか・・・
そこまで暑いとお刺身なんかの生ものは冷蔵庫から出してしばらくおくと、煮えた状態になってしまうし、最終的には腐ってしまう。それに冷蔵庫も冷えなくなってくる。そうなると冷蔵庫は冷やそうと必死になる。それで機械熱が発生してさらに熱くなり、悪循環になり電気代だけがかかる。
そんな訳でエアコンが調理場には必要です。決して僕が暑いからという訳ではありませんので・・・

「やっぱり海が荒れて」2004/07/03

多分台風の影響だと思いますが、海が荒れてます。
魚屋さんの話だと、焼津港の競りに出た天然の地魚は、昨日は平目が1匹、今日は鯛が2匹しか、いなかったそうです。養殖は沢山いるんですが・・・・・。
で、昨日は平目と鮑を買ったんですが・・・・いつもより、平目は7割ほど高いのにはビックリ。少しくらい高いのは予想していたんですが、今回は予想以上でした。でも、お客さんは喜んでくれたので救われましたけど・・・・
まぁ仕方ないですよね。いつもより安く手に入る時もありますから。
天然物は、こんな事もあります。
皆さんも、「あずまそ」だけではなく、お魚を食べに行く時は天気が良い日が続いた日をお勧めします。


「大雨の影響」
2004/07/02

先日の記録的な大雨で、蓮華寺池の水がもう少しで溢れそうでした。
あと一時間長く雨が降っていたら、「あずまそ」は流されたかも・・・ってそんな事は無いですが・・・・。
貸しボートは雨水が入り、もう少しで沈むところだったので、大雨の中排水溝の蓋をはずしに行ったくらいで、今回は被害はなっかたです。
と、言いたいところが、仕入れの方に被害がでそうなのです。
今回困っているのは、和食の生命線といっていい魚介類が心配です。
雨は止み、台風も行ってしまったのですが・・・・海が荒れているんです。
波は風が作り出します。最初は小さな波でも、遠くに行くと大きな波になります。
良い例は、ハワイの波です。サーファーが憧れるあのビックウェーブはどこから来ると思いますか?あの大波は遥か北のアラスカ沖で生まれた小さな波です。
だから海が荒れていて、漁ができなくて良い材料が入りにくいという影響が今頃になってもあります。
こうなるともう祈るしかないです。
どうか明日は良い天気で、海が穏やかになりますように・・・

「京都での仕事 〜同じだけど違う〜」2004/06/14

今、僕が「あずまそ」でやっている仕事は、修行中に習った事が基本になっています。まぁ、当たり前な事ですが‥‥
今回先輩のお店を手伝わせてもらって、仕事をして感じたのは基本的には同じなんです。でも、違うんです。

今回は、陶芸家の先生が登り窯を作って、それが完成したお祝いを簡単なお茶事(お茶会)形式での出張料理でした。
人数が多いので、完全なお茶事ではなく、簡略したお茶事にしました。(本来は、人数が多い時は点心にしますが、今回は点心にしませんでした。)(*点心とは、大人数などで本懐石が出来ない時にする簡単な懐石の事)

献立は、
向附  鯛そぎ造り 紅蓼 山葵 加減醤油
    赤飯

椀盛り 鱧葛たたき じゅん菜 澄まし汁 柚子

焼き物 鮎塩焼き 蓼酢 はじかみ

強肴  小芋 ひじき信田巻き 車海老 隠元 おろし柚子

預け鉢 長芋素麺 露 おろし柚子

八寸  唐墨 瓜射込み

    鱧寿司 

水菓子 枇杷蜜煮 種甘露煮

この他に、抹茶 主菓子 御干菓子が用意されてました。
この日使われた器は全て先生の焼かれた器で、このお茶事の後には登り窯の見学と、この日お茶事に来られた方々が前もって作っておいた器を先生に焼いていただいて、それがお土産になっていました。

今回のこの献立で驚いたのは、良い御材料を惜しげもなく使っていて、思いっきり手間をかけていた事。
鯛や鱧は淡路島周辺で取れたもの、毎朝生きている鮎が届きそれを現地までそのままもって行き、焼く前に生きたまま串刺しをして炭火で焼きました。
唐墨もその旨さ、大きさにビックリ。
澄まし汁の鰹節も機械ではなく、毎日手で削っていました。
(同じ鰹節でも機械と手とでは、手で削った方が断然手のほうが美味しいです。)

僕も材料は取り寄せてたりしますし、手間もかけます。
でも、それは出来るかぎりしている感じです。
先輩のお店では、最高の所まで行っているのです。
材料に関しては、これ以上良いものがないと言えるくらいの最高にいいものですし、手間のかけかたも、これ以上かけないほうが良いだろうという所までやっています。

修行が8年と自分の店での1年2ヶ月、つまり10年足らずのキャリアと40年以上のキャリアの差があります。
仕込みをしている人数も違えば、材料にかけれるお金も違います。
だから、凄いのは当たり前かもしれませんが、それだからこそ勉強になりました。

これからも、今まで同様に頑張りますので宜しくお願いします。

お茶事、出張料理など「あずまそ」でも、ご相談を承りますのでお気軽にご連絡下さい。

「京都での仕事 〜かなりきつい日程〜」2004/06/06

木曜日の夜から土曜日の夕方まで、たった2日間しかいることが出来なかったが、随分と勉強になった。
お客さんには申し訳なかったが、僕的にはお店を2日間休んだ意味があった。それは今まで知らなかった事を勉強できた事と、普通では体験出来ない事を体験できたからです。

先輩の完二さんから電話がかかってきたとき、ある程度は忙しいと分かっていて、心の準備をして行きました。
心の準備とは、仕事の内容が大変なこと、僕の失敗も完二さんのお店の失敗になるから失敗できない事、忙しいから睡眠時間が少なくなる事、頼まれた調理道具を忘れない事、車で行くから無事に着く事など、行く前から目に見えぬプレッシャーで胃がキリキリしました。でも、ワクワクが半分あったけど‥‥

藤枝を出たのが木曜日の16時30分で、祇園に着いたのが23時30分。
東名で事故渋滞と工事渋滞で約7時間もかかって、着く前にかなり疲れ増した。
それから仕込みを手伝い終わったのが金曜日の朝3時40分頃、5時から又仕込みを開始。
出張料理だったので9時に出発、10時過ぎに到着して、料理を出し16時に祇園へ帰ってきて、今度は夜、お店に来るお客さんの仕込みをしつつ明日の仕込みをして、終わったのが土曜日の午前2時で、朝の仕込みが6時から開始しました。
それでこの日も同じように祇園に帰ってきたのが16時前でした。

それから夜と次の日の仕込を開始したんですが、僕(あずまそ)は、日曜日のお昼に予約を頂いていたので、帰らなくてはなりませんでしたから、18時まで手伝い帰ってきました。

帰ってきてから、完二さんに聞いたら
「土曜日はお前が帰ったから仕込が終わらなくて、寝れなかったよ」って、冗談で言われてビックリ。
でも、寝れない事なんて一年に何日しかありません。
寝れない以上に面白い2日間でした。

で、こんなにまでしてやった料理の内容などは
次回ご紹介します。(お伝え出来る範囲でですが‥‥)