「天然真鯛の鍋」 2005.12.10

12月になり今年も残り少なくなってきて、寒さも日ごとにきびしくなってきた。
これだけ寒くなると鍋が食べたくなるのは僕だけではなくお客さんも同じで予約時に鍋をつけて欲しいと言われる事が多い。
昨日のお客さんにも予約の時になにか美味しい鍋はありませんかということだったので幾つか提案して相談した結果
「天然真鯛の鍋」になった。

なぜ天然かというと・・・・美味しいから。

鯛といっても種類はいろいろ。天然と養殖でも美味しさが全然違うし、同じ種類の天然真鯛も獲れた場所で全然違ってくる。
材料選びが美味しく食べる第一歩となるので相当気にして
鯛を仕入れた。
その結果かなり喜んでもらえて一安心。

天然物は美味しいけれど、天候の具合で手に入りにくかったりするし、取り寄せたりすると東名の事故渋滞や、雪の影響で届くのが遅れたりしないだろうか気になり毎回届くまで
心配です。
今回はお歳暮の時期になりいつもより到着が遅れちょっと心配したけど無事に届いた事でも一安心した一日でした。

「タクシー」 2005.09.14

お店にとってタクシーや代行は必要なものでよく利用させてもらう。
今(藤枝)は電話をすればお店の前まで来てくれてお客さんを乗せていってくれるのだけれども、東京での修行中は近くの大通りまでタクシーを拾いに行った。

先日もお客さんにタクシーを呼んでくれと言われ呼んだんだけど凄く丁寧で感じの良い運転手さんだった。
これまでに来てくれたタクシーの運転手さんはどなたも感じが良かったので安心してお客さんを任せられた。
そして今回のタクシー運転手さんは今まで来てくれた人以上に丁寧な人で
わざわざ車から降りてドアは閉めるし、僕に向かって「では、これからお客様を
責任をもってお送りします」って言うし、かなりビックリして、まさにプロフェッショナル!と、叫びたくなるくらい感激した。

こんな事を思うのは東京での修行中にタクシーを拾いに言った時ちょっと嫌な思い出があるのだが・・・・それは自分が1回、兄弟弟子が2回店の前まで来たタクシーに逃げられた事があった。

僕の時は運転手さんにお客さんはどこまで行くのかと聞かれたのだが、その時のお客さんは接待で、しかも接待されている人だったから僕たちお店の人間が
「どこまでお帰りになるのですか」なんて聞けるわけがなく、運転手さんに
「申し訳ないけど分からない」と言っていたのだが運転手さんはそれでは困ると言ってお客さんをのせないまま走り去ってしまった。
兄弟弟子が体験したのは、お店の前までタクシーを入れてくれといったら道が狭くて入れないといって走り去ってしまった。
道が狭いと言われることはあったがそのままお客さんを乗せないで帰られたのは初めてで皆の間でちょっとしたニュースになるほどだった。

こんな事がありタクシーの運転手さんにちょっとした不信感みたいな物があったのだけれども藤枝に帰ってきてそんな事を思うことはなくなった。

まぁ 今となってはいい思い出にはなっていますが・・・

「撮影」 2005.9.11

先日テレビの撮影がありました。
放送日は9月18日(日)午前7時45分 静岡第一テレビ
「ぐるっと静岡食紀行」です。
この番組へ出させてもらうのは今回で2回目。前回は去年の3月で筍料理でした。今回は・・・今は秘密です。気になる方は見てください。
気にならない方も見て欲しいです・・・。

撮影時間は一時間ほどで、料理を作るところ、女の方が食べられるところ、
で、僕と会話のやりとり、そしてお土産としても販売をしているのでそのシーンを撮って終了。
前回もやっているので何となく流れはわかっていたので結構スムーズに終わった感じでした。

撮影の準備の時、テレビ局の誰かが「ラッキーエビス」を発見され、みんな結構大騒ぎに。
そーです、この前書いたエビスビールのラベルの恵比寿様が通常鯛一匹持っているのに「ラッキーエビス」は鯛が二匹っていうあれです。
みんな初めて見たらしく携帯のカメラで撮ってました。その時、改めて「ラッキーエビス」の貴重さを再認識し、それによって撮影の場が凄く和んでいい雰囲気になり、手にいれて本当にラッキーだと思いました。

「持ち込み」 2005.09.03

たまにお客さんが持ち込みをすることがある。持ち込むものもいろいろ・・・
お酒、漬物、果物、お菓子、ケーキ、お団子、血圧の高い人では減塩醤油を持ち込まれた方もいた。健康上の理由で減塩醤油などは仕方ないとしても、その他の食品は出来るだけご遠慮していただきたいのが本音なんですけど・・・・。

これらはお家で作られた物を持ち込まれたんだけど、年に数回、お家ではどうにもならない物を持ち込まれる場合がある。
簡単に言うと家では調理できないからお店で何とかしてくれみたいな事。
それでよくあるのが釣りに言ってきて思わぬ大物が釣れてしまって持ってこられるパターン。
でも今回は今までとちょっと違っていて、持ち込まれたのは、なんとスッポン。
いつも行く八百屋さんが近所の人にもらったらしく、最初はペットとして飼うつもりでいたのが奥さんの猛反対にあい飼うのを断念。
それで僕に電話が来てスッポンをどうにかしてということで美味しく料理しました。

スッポンは調理する前に数日間真水で泥抜きをします。
それから潰します。潰すというのは魚で言うと下ろす、鰻で言うと裂くになるんですけど、スッポンはなぜか潰すなんて言ったりします。
先ずは首を切り次に甲羅をはずし、そして手足を・・・
人間の慣れというのは凄いもので最初はかなりの抵抗があり、ちょっと嫌な仕事だったのが今では平気になりました。

スッポンは静岡では馴染みが薄く好きな人や食べた事のある人は少ないと思います。僕個人的には好きですが、人それぞれ好みがあるのでスッポンは特にお進めはしませんが、ちゃんと調理すれば美味しく食べれます。

ちょっと余談ですが、昔からスッポンは粗末に扱うと火の災いをもたらすと言われ、お店によっては毎年仕入れたスッポンの内の一匹を逃がすなどして供養するそうです。